トランスミッションは、車両にかかる走行抵抗の変化に応じてエンジンのトルクを変換順応させるために設けられる変速システムであり、流体式と歯車式に大別することができます。歯車式は、トランスミッションのひとつの基本と言えるものです。歯車式では、変速比が最大の段をローまたは1速と言い、次いで2速、3速となり、エンジンクランクシャフトと推進軸とが直結状態になる時をトップと言います。またエンジン回転数よりも多い回転数を推進軸に伝えるものもあり、これをオーバードライブと言います。ギアを用いたマニュアルトランスミッションは、ノンシンクロ式とシンクロメッシュに大別されます。この両者の違いは、変速機構に回転速度を同期させる機構を持たないものがノンシンクロ式(スライディングメッシュ式、コンスタントメッシュ式)、持つものがシンクロ式となります。スライディングメッシュ式は、位置の固定した副軸上のギアに、主軸上にあるギアを、その軸の上を滑らせてかみ合わせ、目的の変速比を得ようというものです。コンスタントメッシュ式は、騒音やギア欠損といったスライディングメッシュ式の欠点を補うもので、主軸ギアと副軸ギアとは常にかみ合わせておき、ギアの切り換えは、つめクラッチをスプライン上に移動させることにより、目的のギアを主軸に結着するようにして行います。コンスタントメッシュ式でも、つめクラッチの結合の際に騒音を発したり、ギアの破損が起こる危険があります。この点を改良し、つめクラッチの相互の歯の周速度を速やかに一致させて容易に連結できるようにしたものが、シンクロメッシュです。

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